歯科衛生士の勤務先

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歯科衛生士の勤務先として圧倒的に多いのが、歯科診療所で全体の9割です。その次が病院歯科で割合はぐんと減って5%となります。

保健所・保健センター勤務はわずか3%となります。ここでは、それぞれの勤務先ごとの、歯科衛生士仕事を見てみましょう。


一般的な歯科診療所

一般的な歯科診療所というと、チェア5台、歯科医師2〜3人、歯科衛生士3〜4人、受付1人くらいというのが平均的な規模となります。

そこでは、まず出勤すると医療服に着替え、室内の清掃、器具や薬剤の準備、補充をします。また、ミーティングで、予約患者の確認をします。

歯科医師の治療が始まると、アシスタントとして、器具を渡したり、バキュームを患者さんの口に入れて、唾液を吸い取ったりします。

必要なときは、患者さんの]線撮影の手伝いや、技工物をつくるための歯型を取る準備もします。

一方、予防に関する仕事は、歯科衛生士が直接、患者を担当します。歯の治療の前後、またはメインテナンスで訪れた患者さんに、歯石の除去やブラッシング指導を行います。

歯石の除去は、スケーラーという器具を使い歯の汚れを少しずつ取っていきますが、歯並びや歯の形によっては汚れの落ちにくいところもあり、熟練の技が必要となります。

また、歯周病やむし歯予防のために、ブラシを使って歯の磨き方を教え、生活のなかで習慣づけるようにアドバイスします。

もう1つ、予防で効果的なフッ素の塗布は、歯科医師と歯科衛生士だけに実施が限られている医療行為です。

ほかに、次回の予約日の確認や、メインテナンスのために来院するよう電話や手紙を出すといったリコールの仕事も、歯科衛生士が担当します。

治療のあいだは、患者さんの不安をやわらげるために、声をかけたりすることも歯科衛生士の大事な役割です。

また、患者さんにとって、歯科診療所の雰囲気を心地よいものにするためには、スタッフ同士の日ごろからのコミュニケーションは大切です。

さらに、診療中は自分の担当が終わったら、別の歯科医師のアシスタントに入るとか、つねに気配りを怠らないようにします。診療が終わったら、器具などの消毒やかたづけを行い、翌日の診療にそなえます。


小規模な歯科診療所

歯科医師1人、歯科衛生士1人といった小規模なところでは、歯科衛生士が、歯科診療所の運営全般に関する業務を行っているケースが多いようです。

歯科医師のアシスタント、予防や保健指導、予約の手配、リコールの連絡に加えて、受付やカルテの整理、診療報酬など医療事務の仕事まで歯科衛生士が行う場合もあります。


病院歯科

病院の場合は、大学附属の病院や一般病院の歯科に勤務します。病院は、「20人以上の患者を入院させるための設備を有するもの」と法律で定められています。

病院には、入院患者もいますが、現在のところ、入院病棟での勤務は、看護師が担当しているので、歯科衛生士の夜勤は通常ありません。

規模の大きい病院歯科では、専門治療を行うために科が細かく分かれています。

大学病院を例にあげると、歯科総合診療部のほかに、障害者歯科治療部や高齢者歯科、小児歯科、スポーツ歯科、歯科アレルギー外来、顎義歯外来などもあります。

どの科の配属になっても歯科衛生士仕事は基本的には同じですが、たとえば障害者歯科治療部だったら、ハンディのある、または全身疾患のある患者などに対応するため、ある程度の専門知識が必要になります。

病院という組織のなかで働くには、同じ科の看護師たちとのコミュニケーションも欠かせません。

また、主任や歯科衛生士長といった役職についた場合は、病院運営に関する会議に出たり、スタッフの指導にあたるなど、責任ある仕事が任されます。


企業内歯科診療所

大企業のなかには、従業員のために歯科診療所を開設しているところがあり、ここもまた歯科衛生士の働く場所です。

しかし、最近は町なかに歯科診療所の数が増えたことや長びく不況を背景に、歯科診療所の維持が困難になっている企業も多く、今後は企業内歯科診療所の数は減少していくと考えた方がいいでしょう。


保健所

従来、保健所で行っていた乳幼児対象の歯科検診や保育園などでの歯磨き指導といった歯科保健業務は保健センターに移行しつつあります。

そのため、保健所の歯科衛生士は、歯科保健の事業をどのように展開していくか、実施計画を立てたり、体制の整備といったような、プランナーとしての役割を担うようになってきています。

もちろん、地域によっては、保健所の歯科衛生士が、歯科保健指導などを行っているところもあります。

ですが、今後は、保健所の歯科衛生士が企画した事業を、保健センターの歯科衛生士が、実際に住民に提供するといったように、業務の役割分担が進んでいくと予想されます。


保健センター

保健所が計画した事業のサービスを住民に実際に提供するところが保健センターです。

具体的には、乳幼児対象の歯科検診、妊婦や成人を対象に歯科疾患の予防について歯科衛生士が講義を行う歯科衛生教育、保育園や小学校などで行う集団指導、高齢者を対象とした口腔診査、在宅の高齢者を対象とした訪問歯科など多岐にわたります。

こうした事業をとおして住民のニーズに対応していくのが保健センターの歯科衛生士であり、歯科保健サービスの充実が求められる今後は、ますますその業務が多様化していくと考えられます。

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